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コロナ下「新しい生活様式」での文化祭を模索 宮城県内公立高

前夜祭で打ち上げた花火を見守る仙台三高の文化祭実行委員ら

 秋は文化祭の季節。新型コロナウイルス対策でイベントの開催に制約がある中、宮城県内の公立高は3密の回避など「新しい生活様式」での文化祭を試行錯誤している。全日制69校のうち現時点で11校が中止を決めたが、多くが一般公開の取りやめ、規模の縮小などで、学校生活の思い出をつくろうと工夫を凝らす。
 仙台三(仙台市宮城野区)は8月27日の前夜祭で、花火50発を打ち上げた。一般公開を諦め、余ったポスター代などの経費を充てた。実行委員長の3年川村虎鉄さん(18)=泉区=は「思い出を残したかった。生徒や地域の住民に、元気を届けたいと思い企画した」と話した。
 翌28日のステージ発表は、体育館での観覧を3年生と希望した3年生の保護者約100人に限定。1、2年生は教室に同時配信された動画で、会場の雰囲気を味わった。
 当初、3日間の予定だった仙台一(若林区)は一般公開をやめ、29、30日の2日間に短縮した。毎年恒例の水泳部によるアーティスティックスイミング「ウオーターボーイズ」は座席の間隔を空け、観客の人数を制限。歓声を上げずに見学するよう呼び掛けた。
 泉館山(泉区)では24〜28日、一般公開せずに授業の合間に実施した。昼休みや放課後、吹奏楽部の演奏や応援団の演舞を中庭で披露するなどした。
 5月末まで約3カ月間の臨時休校で減った授業日数の確保と文化祭をどうにか両立させた。川村高広教頭は「ずっと準備してきた3年生の思いを無駄にできないと思い、何とか方法を模索した」と明かした。
 文化祭自体は行うものの、名物イベントを断念する例もある。加美農(宮城県色麻町)や南郷(宮城県美里町)は例年、生徒が育てた野菜や果物、花などの直売会が人気だが、今年は3密を避けられないとして中止の方向で調整する。
 公立高の文化祭は12月上旬にかけ、週末を中心に続く。一部では、入学を希望する中学3年生に限って入場可能とする特例を検討している。
 文化祭の中止を決めた11校でも、校内での発表や作品展示の機会を模索する。石巻桜坂(宮城県石巻市)は8月31日から校内で文化部の作品を展示する。遠藤義幸教頭は「発表の場をできる範囲で設けてあげたいと思った」と話した。


2020年09月06日日曜日


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