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旧大川小から「備え」訴え 311次世代塾、初のオンライン中継授業

石巻市旧大川小を背に、オンライン授業で震災前と震災発生直後の様子を説明する佐藤さん

 東日本大震災の伝承と防災啓発の担い手育成を目指し、河北新報社などが運営する通年講座「311『伝える/備える』次世代塾」第4期第5回講座が5日開かれた。「被害の現場」と題し、児童74人と教職員10人が犠牲になった石巻市の旧大川小から、初めてオンライン中継で授業を行った。

 大川伝承の会共同代表の佐藤敏郎さん(57)が講師を務め、学生ら80人が受講した。
 佐藤さんは津波で6年生の次女みずほさん=当時(12)=を亡くした。児童たちが校庭を駆け回ったり、中庭で一輪車に乗ったりしたかつての学校の様子を紹介し、「今は特別な場所になったが、普通に子どもたちが学び、遊んでいた場所だった」と振り返った。
 地震発生直後、しばらく校庭に待機し、児童らの避難開始が遅れたことや、裏山に登れば助かる可能性があったことなどを動画を交えて説明。「震災で助かった人は念のために行動した人。大切な人の命を思うことが『念のため』のギアを上げる」と話し、備えの重要性を訴えた。
 講義後、受講生からは「被災前の生活や子どもたちの輝く命に目を向けることが、本気で防災を考えるきっかけになると感じた」といった声が寄せられた。


2020年09月06日日曜日


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