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災害住宅解体30年前倒し 気仙沼市方針、赤字回避へ独自試算

 宮城県気仙沼市は東日本大震災で市内に整備した災害公営住宅の解体や建て替え時期について、市独自の将来的な収支試算に基づき、国の想定より約30年前倒しで着手することで人口減少や補助縮小による赤字化を避ける考えを明らかにした。
 市によると、国は鉄筋コンクリートの耐用年数とされる建設から70年経過後に建物を解体しても、全体の収支は黒字になると試算。これに対し、市は2019年度を起点に、国立社会保障・人口問題研究所の人口推計などに基づき独自に収支を試算した。
 市の試算によると、家賃や補助など「収入」から修繕や解体に要する「支出」を差し引いた収支は、20年目の38年度には223億円となるが、人口減少による入居者減や補助縮小で、70年目の88年度には96億円の赤字になると見積もった。
 一方で、国の想定より30年早い40年目の58年度に解体や建て替えを始めれば、補助縮小で減収が見込まれる約30億円を差し引いても、最終的な収支は10億円以上の黒字になるという。
 復興庁は現行の家賃低廉化事業の打ち切りを既に決めている。市は再検討を求めてきたが、見直しは難しいと判断し、独自試算に基づく計画で収支の黒字化を図る。
 市の災害公営住宅は2087戸。独自試算は、4日の市議会震災調査特別委員会で示した。


2020年09月08日火曜日


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