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宮城直送魚介がお待ち 5ヵ月ぶり店内飲食再開 東京の居酒屋

アクリル板越しにカウンターの客の様子を見ながら調理する魚谷さん(中央)

 宮城県石巻市や女川町から直送された海産物を提供する東京・中野の居酒屋「宮城漁師酒場 魚谷屋(うおたにや)」が9月、新型コロナウイルスの流行に伴う自主休業を終え、5カ月ぶりに店内飲食を再開した。東日本大震災の被災地を応援したいとの思いを持ちつつ、感染拡大を警戒して宮城訪問を控えている首都圏在住者が一人、また一人と来店している。
 再開初日の5日、常連客たちは店主の魚谷浩さん(40)が腕を振るったホヤ春巻きやカツオのわら焼き、アナゴの押しずしを味わいながら、店のスタッフと再会を喜び合った。
 約3年前から通う千葉県習志野市の会社員大井幸太さん(43)は「コロナ禍で特に打撃を受けたのは外食産業だ。店のスタッフはもちろん、昨年訪ねた石巻の漁師たちも気になっていた。旬の海の幸が食べられてうれしい」と箸を進めた。
 魚谷屋は、県内の若手漁師らでつくる石巻市の一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン(FJ)が運営する。新型コロナの影響で3月末に休業し、水揚げ間もないマダイやヒラメ、イシガレイなどを宅配する「鮮魚BOX」を企画したり、一部メニューをテークアウト販売したりしてきた。
 政府の緊急事態宣言が5月25日に全面解除されても都内の感染は収まらず、飲食業界に客足が戻らないため営業を見合わせていた。
 魚谷さんは「店の味を楽しみにしてくれている人たちを、いつまでも待たせるわけにはいかない」と再開を決心。当面、来店者の見込める木曜−土曜の週3日の営業を決めた。感染対策で客席数は通常の45席から3分の1程度に抑えた。
 初日の営業を終えた魚谷さんは「お客さんとリアルに向かい合えてよかった。やはり、これ(店内飲食)が本業だと実感した」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
 生産者らを招いて定期開催していた店内イベントは、10月からオンラインを駆使しての実施も検討している。


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2020年09月08日火曜日


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