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台風19号対応、避難情報発令に課題 福島県検証委「空振り恐れず」と提言

 昨年秋の台風19号に関する福島県の災害対応検証委員会が7日、最終となる第6回会合を県庁で開き、報告書を取りまとめた。避難情報発令や住民行動の課題を精査し、改善に必要な取り組みを提言した。
 報告書は、早期に発令すべき「避難準備・高齢者等避難開始」を出さず、危険が増す夜になってから「避難指示」を発令した市町村が約3割に上ることを問題視。「空振りを恐れず、早期の情報発令が極めて重要だ」と改めて指摘した。
 一方、被災世帯の38.1%は実際に被害に遭うまで避難行動を取らなかったという。検証委は「より切迫感のある情報が重要」として、文字以外に雨量や河川水位の画像などを活用することを含め、発信の在り方を検討するよう求めた。
 犠牲者の65.6%は高齢で多くが自宅1階で被災した。検証委は避難支援の強化が急務とし「市町村は人手不足。地域と民間事業者も協働し支援態勢を構築してほしい」と呼び掛けた。
 報告書は新型コロナウイルス対応にも言及。「避難すべき住民が避難しなくなる状況」が懸念されるとして、感染対策の備えに加え親戚や知人宅への分散避難を進めるよう促した。
 委員長の佐々木康文福島大行政政策学類教授(災害情報論)は会合終了後「本格的な台風シーズンが始まる。報告書を生かし、災害に強い県づくりを進めてほしい」と述べた。
 台風19号で県内では、阿武隈川の氾濫などにより全国最多の31人が死亡した。


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2020年09月08日火曜日


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