広域のニュース

政府「風評補償を東電に指導」 福島第1処理水、第6回意見聴取

 東京電力福島第1原発でたまり続ける処理水の処分に関し、政府は9日、宮城、茨城、千葉各県知事らを対象に第6回意見聴取会を開いた。座長の松本洋平経済産業副大臣は取材に「(処分により)風評被害が出た場合は適切に賠償するよう東電を指導したい」と述べ、経済補償を実施する考えを明らかにした。
 福島以外の県が意見聴取会に出席したのは初めて。3県は風評被害が続く現状を訴え、仮に処理水を環境に放出する場合の風評被害対策を求めた。
 宮城県の遠藤信哉副知事は「いずれの処分方法でも風評被害の拡大が想定される。国と東電は民間事業者や自治体に対し、誠意を持って損失補填(ほてん)や財政措置をしなければならない」と述べた。
 茨城県の大井川和彦知事は「風評払拭(ふっしょく)は非常に大きなエネルギーと時間を要する。(大気や海洋への放出を『現実的』とした)小委員会の報告を既定路線としないでほしい」とくぎを刺した。
 千葉県の滝川伸輔副知事は「国は現地で生産者や流通、加工業者の声を直接聴いてほしい」と要望した。
 処理水をためるタンクは2022年夏ごろ満杯になる想定。放出の準備期間は約2年とされる。
 松本氏は「逆算すると(処分方法を)決めていかないといけない状況」と説明。「補償対象地域は福島県以外も含むか」との質問には「処分方法と密接に絡む話であり、それらを含めて検討している」と語った。
 会合にはこれまで福島県の自治体や業界団体、各種全国組織が出席した。政府は農水産業の全国組織を念頭に聴取を続ける方針。


2020年09月10日木曜日


先頭に戻る