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青森最古の吽形像判明 修繕中に体内から墨書 弘前・最勝院

青森県内最古の仁王像であることが分かった吽形像(最勝院提供)
青森県内最古の仁王像であることが分かった阿形像(最勝院提供)
吽形像の面の内部にあった墨書(最勝院提供)

 青森県弘前市の最勝院が所有する吽形(うんぎょう)像が、江戸時代前期の1653(承応2)年に制作され、県内では最古の仁王像であることが分かった。修繕中に体内で見つかった墨書で制作年が判明した。10日、最勝院で関係者が記者会見し、明らかにした。
 阿吽(あうん)の仁王像はともに高さ約2.7メートルで寄せ木造り。明治初期の廃仏毀釈で移転した大円寺の6代目住職が建立したことが記録に残っているが、制作年代ははっきりしていなかった。
 阿形像の目が落ちるなど老朽化が進み、昨年10月、補修のために東京の仏像修理業者に移送。今年7月中旬、吽形像の解体中に墨書が見つかった。面の内部に制作年や仏師の名、花押が書かれていた。
 これまで県内最古とされてきたのは、深浦町の円覚寺が所有する1768(明和5)年制作の仁王像。それを115年もさかのぼった格好。良質なヒノキが使われていることも分かり、上方で制作された可能性が高いことも判明した。
 1532年に開山した最勝院の歴史編さんに携わる須藤弘敏弘前大名誉教授は「雨風にさらされる仁王像は分厚く色を塗るため時代の特徴が分かりにくい」と指摘。「市民に親しまれながらも今まで気が付かなかった貴重な発見に感心した」と話した。
 阿形像も今後解体、修復され、吽形像とともに2022年秋ごろに弘前に戻ってくる予定。修復には3300万円を要し、檀家や市民の寄付などにより現時点で2000万円ほどを集めたという。
 布施公彰住職(59)は「阿形像からも新たな発見を期待している。仁王様のためにお気持ちを頂戴できればありがたい」と資金面の協力を呼び掛けた。


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2020年09月11日金曜日


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