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会津若松の病院でクラスター 医療センター患者など11人 院内感染の恐れも

 福島県立会津医療センター病院(会津若松市)の入院患者や職員計11人の新型コロナウイルス感染が相次いで明らかになり、県内で初めて医療機関でのクラスター(感染者集団)が発生した。外部と接触がない入院患者が複数感染し、院内感染の恐れがある。14日から外来診療を当面休止するなど、地域の医療体制にも影響が広がる。

 会津医療センター病院では11日から14日にかけて、入院患者3人と元入院患者2人、職員6人の陽性が判明。県内でのクラスターは8例目となった。
 病院では一般的に、症状などによって入院中に病室を移る患者もいる。今回の場合、患者・元患者5人のうち4人がいずれかの時点で他の患者・元患者と同じ病室だったことが分かっている。感染が複数の病室に広がった可能性もあり、県は病棟全体を対象に感染者と接触した人を調べる。
 これまでに患者・元患者25人と病院職員91人がPCR検査を受け、11人以外は陰性だった。県は退院した元患者の中に無症状の感染者がいる可能性も視野に、検査範囲を広げる予定。
 ウイルスの侵入を防ぐため、会津医療センター病院では以前から患者への面会は家族を含め中止しているが、入院前のPCR検査は実施していない。大田雅嗣院長は12日の記者会見で、入院時に発熱などがなければ「感染可能性はほぼないという判断の下で入院させている」と説明した。
 一方、病院では感染症指定医療機関として、会津地方の新型コロナ感染者を受け入れている。県は感染症病床と一般病床の職員は所属が分かれており、感染症病床がクラスターの感染源ではないとの見解を示す。
 県は県立医大から感染防御の専門家を派遣し、感染防止策に改善点はないかどうか確認した。県新型コロナ対策本部は「医療機関とはいえ人間の対応には慣れが生じる。県内の他医療機関にとっても注意喚起のきっかけになる」と語る。
 厚生労働省は新型コロナとインフルエンザの同時流行に備え、発熱患者が身近な診療所などでも検査や治療を受けられる手順に変える方針を決めた。
 県内では164のかかりつけ医が該当。内堀雅雄知事は14日の記者会見で「今回のクラスターを受け、一般の診療所での検査など対応方針について検討を深めたい」と述べた。


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2020年09月15日火曜日


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