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ヤリスクロス生産開始 トヨタ東日本宮城工場で式典

ラインオフ式でヤリスクロスへの手応えを語る宮内社長=宮城県大衡村

 トヨタ自動車東日本(宮城県大衡村)は15日、新発売したスポーツタイプ多目的車(SUV)「ヤリスクロス」の生産開始を祝う「ラインオフ式」を宮城大衡工場で開いた。
 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため約10人の従業員のみが出席し、販売店や部品メーカーにはオンラインで生中継した。宮内一公社長は「東北や日本を元気にするけん引役だ。一台でも多く届けたい」とあいさつした。
 オンラインで参加した宮城県の村井嘉浩知事は「多くのユーザーに愛される車になる。自動車産業が宮城・東北に根付くよう今後も連携したい」と祝辞を述べた。トヨタの豊田章男社長は「日本での導入は私のひと言がきっかけで実現した。メインターゲットは女性だ」と胸を張った。
 ヤリスクロスは8月31日発売。2月に発売した「ヤリス」を生産するトヨタ東日本岩手工場(岩手県金ケ崎町)でも10月から手掛ける。ヤリスと同様に小型車向け新プラットホームを採用して取り回しの良さと荷室の広さを両立させたほか、最新の安全技術や走行支援システムを搭載した。

◎宮内一公社長 一問一答/コロナ禍 出口へ一歩

 ヤリスクロスのラインオフ式に先立ち、トヨタ自動車東日本の宮内一公社長は河北新報社などの事前の質問に動画で答えた。

 −ヤリスクロスのアピールポイントは。
 「従来のSUVはオフロードのイメージだが、ヤリスクロスはヤリスがベースなので取り回しがしやすく、都会でも使える。仕事にヤリスクロスで来て、そのまま好きな料理教室に行くとか、特にアクティブに動く女性が生活を豊かにするときに使ってもらいたい」

 −ヤリスに続けて新プラットホーム「GA−B」を採用した。
 「ヤリスをベースにプラスアルファで車を作ることができ、開発がスリムになるメリットがある。生産でも追加車種での設備投資を抑えられ、販売価格に反映されることになる」
 「人材育成にもメリットがある。開発、生産のメンバーが車全体を知ることを意識できた」

 −宮城大衡、岩手の2工場で製造する狙いは。
 「当初は宮城大衡工場だけで生産する計画だった。営業の皆さんに付加価値を確認してもらい、ヤリスクロスはヒットして生産量が増えるだろうと早い段階で分かった。岩手のヤリス、宮城大衡のシエンタが好調な中でもトータルの供給量を担保できるだろう」
 「2工場は元々別の企業だったが、統合後は人的交流を進めて一体感を持てるようにしてきた。同じ車を作れば、特色となった助け合いの文化を生かせる」

 −ヤリスクロスの製造・販売が東北経済にもたらす効果をどう考える。
 「トヨタグループで生産調整も行った新型コロナウイルス禍の中、ヤリスクロスの発売でわれわれは出口に向けた一歩をいち早く踏み出せた。ヤリスと共通の部品仕入れ先の生産量も1.5〜2倍になる。東北で自動車産業の基盤を築くミッションを実現できる」


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2020年09月16日水曜日


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