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菅首相誕生「どんなに喜んだろう」 出身の秋田・湯沢 父和三郎さん知る人、思い深める

故菅和三郎さん

 菅義偉首相の誕生を受け、出身地の秋田県旧雄勝町(秋田県湯沢市)では16日、2010年に92歳で亡くなった父親の和三郎さんを慕う人たちが感慨に浸った。イチゴ農家で町議も務めた和三郎さんは「次の雄勝町長」の呼び声もあったが町議選で落選した。当時を知る関係者は「お父さんも喜んだろう」と語った。
 和三郎さんは1964年から雄勝町議を4期16年務め、副議長も経験した。地元の郷土史家簗瀬均さん(62)によると、80年の町議選で当選すれば議長就任が確実視されていたという。
 「秋ノ宮いちご生産出荷組合」の組合長として一大産地に育てた実績を踏まえ、町長に推す声も高まっていた。しかし80年の町議選で6票差で次点となり、以後町政に関わらなかった。
 簗瀬さんの父親も町議だった。96年の町議選で父親が落選した後、菅氏から励ましの電話をもらったことがある。「和三郎さんが落選した80年当時、国会議員秘書だった義偉さんも悔しい思いをしたのだろう」と振り返る。
 和三郎さんがよく訪れた地元の鮎(あゆ)料理専門店「鮎乃家」のおかみ小野田洋子さん(72)は「和三郎さんは全国を回ってイチゴの出荷先を開拓し、知り合いが多かった。関西の市場関係者から『どうして選挙で和三郎を落としたんだ』と秋ノ宮の生産者が責められたことがあった」と語る。
 菅氏の小中高の同級生で元湯沢市議会議長の由利昌司さん(71)は14日の自民党総裁選後、「(96年の衆院選初当選時に)『義偉が代議士に当選した』と和三郎さんがものすごい笑顔で話してくれたことを思い出す。生きていたらどんなに喜んだだろう」と目を潤ませた。


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2020年09月17日木曜日


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