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<せんだい進行形>仙台にPCR検体の採集会社 無症状でも検査、経済活動後押し

唾液の検査キットや運搬袋を手にする高橋社長=仙台市若林区の「TKM PCR検体採集センター」

 新型コロナウイルスの収束が見えず、民間機関によるPCR検査のニーズが高まる中、唾液の検体を採集して民間検査機関に運ぶ新会社「TKM PCR検体採集センター」が仙台市に発足した。企業の従業員や事業者が無症状でも自社で簡単に検査を受けられるようにすることで、コロナ下の経済活動を後押しするのが狙いだ。(報道部・高橋一樹)

 「建設現場で作業員が密集する」「東京に出張する」など、経済活動には感染リスクがつきまとう。センターのサービスは企業などを訪問し、屋外などで安全性に配慮しながら唾液の検体を集めるため、検査機関に出向く必要がない。

■一定の安心 担保

 専用の容器に4重に梱包(こんぽう)し、提携する日本微生物研究所(仙台市)に運んで検査してもらう。結果は遅くとも翌日には本人に知らされる。費用は1人1万1000円。一定の安心を担保したい企業などの利用が見込まれ、今月1日の開業以降、20ほどの個人・団体の約100検体を運んだ。
 日本微生物研は食品衛生検査などを手掛ける民間会社。精度を高める独自技術による唾液のPCR検査を7月に始めており、現在は機器14台で1日1200件の検査が可能という。同社が検体採集会社と連携するのは初めてで、検査のより効率的な実施を図る。

■事業継続に必要

 センターは電気工事を手掛ける産電工業(仙台市)の高橋昌勝社長が設立した。高橋社長は、自社の従業員から「発熱があって検査を受けた」と連絡を受け、消毒や工事中止などの段取りで混乱した経験がある。従業員は陰性だったが、事業継続には感染状況の把握が不可欠だと思い知った。
 自身が会長を務める市内のライブハウスも、新型コロナの影響で通常営業ができていない。高橋社長は「感染収束まで待っていては経済は破綻する。企業のコロナ対策の一つとして活用してほしい」と話す。
 唾液のPCR検査は一定の精度が見込めるとして、6月に厚生労働省が実施を認めた。鼻の粘液を綿棒で取る方法よりも安全かつ迅速に検体を採集でき、医療従事者への負担も少ない。
 TKMの連絡先は022(352)6835。


2020年09月18日金曜日


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