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コロナ影響で収入減3割超 東北学院大ネット調査

 新型コロナウイルスによる経済的な影響は収入の低い人ほど深刻で、心の健康状態の悪化や孤立につながる傾向があることが、東北学院大の神林博史教授(社会学)らによるインターネット調査で分かった。神林教授は「日本社会にもともと存在していた不平等を、新型コロナが拡大させている」と指摘する。
 調査結果によると、新型コロナが流行し始めた後の今年5月時点の世帯収入が、前年同月より「減った」または「なくなった」と回答した割合は計31.6%に上った。正規雇用されている人の「減った」または「なくなった」と回答した割合が24.3%だったのに対し、非正規は39.1%、自営業・自由業は44.4%に達した。
 回答者の2019年の世帯年収水準を上位層から下位層まで4グループに分類した上で、5月時点の収入状況を分析。最も少ないグループで、収入減や収入ゼロを経験した人は36.8%に上った。最も収入が多い層は24.3%だった。
 過去1カ月間の心の状態を測定する設問で、結果が「気分障害・不安障害に相当する」と見なされた人の割合は、収入が「なくなった」層で45.9%と半数近かった。「減った」層は29.5%、「変わらない」層も24.6%となった。
 最近1カ月間に家族や友人、知人らと「会話をしていない」と回答した割合は、「収入減」層で8.3%、「収入ゼロ」層で23.5%となり、孤立しがちな傾向も浮き彫りとなった。
 神林教授は「新型コロナがもたらす重大な影響の一つは、不平等や格差に由来する問題がかつてない規模で起こり得ること。苦しむ人たちへの直接支援に加え、格差を是正する政策が必要だ」と強調している。
 調査は6月、全国の25〜64歳を対象に、都道府県別の男女別人口比を踏まえて目標回収数を割り当て、インターネットで実施。3486人が回答した。


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2020年09月22日火曜日


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