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宮城県美術館の移転構想「調査委託の支出は不当」 仙台オンブズ、差し止め求め住民監査請求へ

宮城県美術館

 宮城県美術館の移転新築構想を巡り、現地改修と移転の両案を分析する民間企業への業務委託に県が約3600万円を支出するのは公正でないとして、仙台市民オンブズマンが近く、県監査委員に、委託料の差し止めを求める住民監査請求をすることが22日、分かった。
 県は本年度内の基本構想策定を目指し、8月に委託料3624万5000円で日本総研(東京)と契約を交わし、既に先進事例の調査などを始めた。公募型プロポーザル方式で事業者を募り、複数の応募があったという。
 オンブズは業務委託について「基本構想の策定は県当局が立案し、県議会がその可否を決めれば足りる。委託の必要性が全く示されておらず、公金の無駄遣いだ」と主張している。
 現地改修の方針から一転して移転案が示されて委託に至った経緯も問題視し、改修を前提に工事などに投じた費用も無駄になると指摘している。
 オンブズの関係者は「方針が誤りなら、正した上で新たな政策を打ち出せばいい。知事が移転案を妥当とする根拠を得たいがための委託ではないか」と話す。
 県教委は2016年12月、現施設を改修し24年度をめどに観覧などを再開する方針を公表した。県有施設再編の検討に伴い、計画は中断された。
 県は19年11月、移転構想を公表。美術関係者らを中心に現地存続を求める声が相次ぎ、村井嘉浩知事はそれぞれの案の特性を比べた上で判断するとの考えを示している。

[宮城県美術館の移転新築構想]仙台市青葉区の東京エレクトロンホール宮城(県民会館)と併せ、宮城野区の仙台医療センター跡地に移す内容。県は昨年11月に県有施設再編の方針案、同12月に中間案を公表した。市民団体などの反対が根強く、県は今年2月に公表した最終案で「移転の方向で検討する」とし、「集約、複合化する」とした中間案の表現を改めた。


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2020年09月23日水曜日


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