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女川原発再稼働「国の責任」「避難計画の実効性」問う 宮城県議会全協

女川原発の再稼働を巡り、県議会の全8会派が質疑に立った全員協議会

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働を巡り、県議会は24日、議員全員協議会を開き、東日本大震災で被災した2号機の安全対策や重大事故時の広域避難計画について、国から説明を受けた。再稼働容認に傾く与党会派は事故が発生した場合の国の責任をただし、反対する野党会派は避難計画の実効性を疑問視。9月定例会最初の本格議論の場も、傍聴者は「決め手を欠く質問」と嘆いた。
 最大会派自民党・県民会議は、今定例会に提出予定の賛成請願に署名する方針。中山耕一氏は原発の安全性について「県民の生命に関わる問題。責任は国全体が負うのか」と迫った。資源エネルギー庁は「万が一の事故対応は国の重大な責務だ。東北電も安全運転の責任がある」と強調した。
 中山氏は、安全対策工事の2022年度完了を念頭に「県民の不安を解消するために、国が説明する場が引き続き必要ではないか」と住民説明会の追加開催を提案。エネ庁、原子力規制庁、内閣府のいずれも前向きな考えを示した。
 作業員の技量向上に言及したのは、公明党県議団の遠藤伸幸氏。「安全対策が多重になれば、作業が複雑になる。人為ミスへの対策が必要だ」と指摘した。
 野党会派は、再稼働を進める国の姿勢を批判した。
 第2会派みやぎ県民の声の遊佐美由紀氏は、事故後にいったん屋内退避する原発5〜30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)の避難方法を問題視。共産党県議団の三浦一敏氏は、避難先まで3〜5日かかる県の試算を避難計画に反映しなかった姿勢に苦言を呈した。
 社民党県議団の熊谷義彦氏は、UPZ外に放射性物質が拡散した際の対応を追及。内閣府は「放射性物質の濃度が高い場合、UPZ外の住民にも屋内退避を求める」と答えた。
 約2時間の質疑応答に8人が登壇したが、県が8月に原発30キロ圏の7カ所で開いた住民説明会をなぞるような質問が相次いだ。傍聴した市民団体「女川原発の再稼働を許さない!みやぎアクション」の関係者は「質問はおざなりで、国の回答も短い。県議会のアリバイづくりにすぎない」と切り捨てた。


2020年09月25日金曜日


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