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地元ダイバーが背浮き伝授 水難事故防止へ着衣泳授業 女川小中学校

水難事故を防ぐ安全技術を伝える高橋さん(左)
浮く物は何も持たずに背浮きする高橋さん

 子どもたちに水難事故から命を守る知識と技術を身に付けてもらおうと、宮城県女川町の女川小中学校で着衣泳の授業があった。小学3〜6年の先生役を務めたのは、地元のダイビングインストラクター高橋正祥さん(40)=仙台市出身=。水の事故防止へ「背浮き」のテクニックを伝授した。
 同校は施設一体型小中一貫教育学校。高橋さんは新校舎の屋上プールで、港の岸壁から落ち、背浮きして救助を待つ−という場面を想定して実演を行った。
 両手両足を広げてバランスを取り、浮く物があればおなかの前で軽く持つことを助言。「大きく息を吸い込んだら決して大声を出さずにじっと助けを待って」と呼び掛けた。
 友達が水に落ちた場合、(1)絶対に飛び込んで助けようとしない(2)ペットボトルや運動靴などの浮く物を顔面付近を避けて投げ届ける(3)近くの大人に119番通報を頼む−ことなどを教えた。子どもたちの実技は悪天候のため、見送られた。
 高橋さんは、震災前まで神奈川県葉山町でダイビングインストラクターをしていたが、2012年に父親の故郷石巻市に転居し、ダイビングショップ「ハイブリッジ」を開業。15年、女川町に誕生したテナント型商店街「シーパルピア女川」にも拠点を設けた。
 女川湾などでのスキューバダイビングの指導を行う傍ら、ダイバー有志と連携して地元周辺のほか、内陸部の学校でも水辺の安全教育に取り組んでいる。
 今年は新型コロナウイルスの影響で、プール授業を実施する県内の自治体は女川町など一部にとどまった。安全教育の不備による水難事故の増加が懸念される中、高橋さんらの活動は重みを増している。
 「人間は服を着たままでも水に浮くことができる。子どもを助けようと飛び込んだ大人も亡くなるような事故を防ぐためにも、親子で背浮きを覚えてほしい」と高橋さんは強調する。
 着衣泳の授業は14、16日にあった。


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2020年09月25日金曜日


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