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伊達市被ばくデータ無断提供 市議会調査委が中間報告、研究者側の対応批判

 東京電力福島第1原発事故後、伊達市が市民の個人被ばく線量データを本人の同意を得ずに研究者に提供していた問題で、市議会の調査特別委員会は24日、研究者側の対応を批判する中間報告をまとめた。
 研究者は福島県立医大健康増進センターの宮崎真副センター長と東京大の早野龍五名誉教授の2人。中間報告では、2人が住民の同意を得ずに市からデータ提供を受けたことを「インフォームドコンセント(十分な説明と同意)を怠り、論文作成に無知な市職員を翻弄(ほんろう)した。倫理指針違反に尽きる」と批判した。
 宮崎氏がメールで当時の市職員に「(データを)裁量でフライングでいただくことは可能でしょうか」と聞いたことも問題視。この要請に応じる形で市職員が正規の手続きを経ずにデータを提供したとされ、中間報告は「市の個人情報保護条例に抵触する可能性が高い」と指摘した。
 調査特別委は市職員や研究者らに話を聞いた上で来年3月ごろに最終報告をまとめる。
 この問題を巡っては、2016、17年に英専門誌に掲載された宮崎、早野両氏共著の論文2本が20年7月に「倫理的に不適切」との指摘を受けて撤回され、宮崎氏は福島県立医大の博士号を取り消された。


2020年09月25日金曜日


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