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菅首相初の被災地訪問 福島第1など視察、復興重視を強調

東電幹部から廃炉の状況について説明を受ける菅首相(手前)。奥は3号機原子炉建屋=26日午後、福島第1原発(代表撮影)

 菅義偉首相は26日、福島県沿岸部を訪問し、東京電力福島第1原発などを視察した。地方視察は就任後初めて。「復興は政府として責任を持って取り組む」と述べ、東日本大震災と原発事故からの復興に全力を注ぐ姿勢を強調した。
 第1原発では1〜4号機原子炉建屋から約100メートルの高台で、廃炉の進捗(しんちょく)状況について小早川智明社長らから説明を受けた。増え続ける処理水の保管タンク群や地下水の流入を防ぐ設備を45分かけて回り、現状を確認した。
 16日の初閣議で決定した内閣の基本方針に震災や原発事故に関する記述が全くなかったことから、菅政権の「被災地軽視」を指摘する声も出ている。
 最初の視察先に福島を選んだ背景には、そうした批判を払拭(ふっしょく)する狙いもあるとみられる。視察には原発が立地する大熊、双葉両町長が同行せず、日程調整を急いだ様子がうかがえる。
 菅氏は視察後、報道各社の取材に「『福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なし』は内閣の基本方針だ。組閣の日に全閣僚に渡した指示書にしっかり書き込んでいる」と強調した。
 政府が検討する処理水の取り扱いを巡っては「できるだけ早く政府として責任を持って処分方針を決めたい」と語るにとどめた。帰還困難区域の避難指示解除は「時間をかけてもやり遂げたい」と話した。
 首相が第1原発を訪れるのは2019年4月の安倍晋三前首相以来。東電によると、菅氏は官房長官時代を通じて第1原発視察は初めて。平沢勝栄復興相、内堀雅雄知事らが同行した。


2020年09月27日日曜日


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