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泉ヶ岳で遭難多発 「3密」回避した軽装者の増加が一因か

山岳遭難を想定し、泉ケ岳で行われた救助訓練=19日

 仙台市泉区の泉ケ岳(1172メートル)で山岳遭難が増えている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、「3密」を避けて手軽に楽しめる場所として人気が高まったことが一因とみられる。近年は軽装で山に入る人が増えているといい、関係者は登山時に事故を防ぐための準備をするよう呼び掛けている。

 宮城県警泉署によると、今年は8月末現在、泉ケ岳で山岳遭難が6件あり、昨年1年間の2件を既に上回った。県内全体でも24件あり、昨年の25件を上回るペースとなっている。
 泉ケ岳では「転んでけがをした」「道に迷った」といった通報があり、夕方に登り始め、帰れなくなった事例もあるという。県山岳遭難防止対策協議会泉支部の熊谷一(かつじ)救助隊長(70)は「密を避けて山に行こう、と気軽に登る人が増えているのではないか」と言う。
 9月中旬に泉ケ岳を登った青葉区の50代男性会社員は「泉ケ岳は街中からすぐ来られるのがいい。一度、普通の靴で登ったらぼろぼろになってしまい、今日はしっかり登山靴を履いてきた」と語った。
 泉ケ岳の麓にあるオーエンス泉岳自然ふれあい館の下山倉美館長(67)によると、短パンやサンダルなど軽装の登山者が近年、増えているという。
 「軽装だと、岩場で滑ってけがをすることもある。泉ケ岳を甘く見ず、準備してほしい」と話す。登山時は、長袖長ズボンと登山靴を身に着けることが望ましいという。
 泉署などは19日、泉ケ岳で、遭難事故発生時の捜索救助訓練を実施した。署員ら21人が登山道を見回ったり、新型コロナの感染対策を踏まえた救助手順を確認したりした。
 泉署によると、山岳遭難は例年、5月と10月に増える傾向がある。熊谷康副署長は「これからの秋山シーズンに注意が必要だ」と呼び掛ける。


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2020年09月28日月曜日


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