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「GoToトラベル」きょう東京追加 東北、感染警戒も人出に期待

4連休中の9月20日、宮城県内外からの旅行客でにぎわいを見せたシーパルピア女川=宮城県女川町
会津若松市の観光名所「御薬園」であったライトアップの試験点灯。11月15日まで紅葉期の週末を中心に実施され、観光客を迎える=9月29日

 政府の観光支援事業「Go To トラベル」の対象に1日、東京発着の旅行が追加される。人口の1割超を占める都民の市場への流入に、東北の観光地は新型コロナウイルスの感染リスクを警戒しつつ、大きく落ち込んだ人出の回復に望みをつなぐ。
 福島県会津若松市の秋の観光シーズンは例年、首都圏からの観光客が3、4割に上る。「東京からの観光客に大いに期待する」と語る会津若松観光ビューローの池田哲哉専務は「受け入れ側の感染リスクが高まる不安はある」とも指摘する。
 市は1日、鶴ケ城天守閣で検温や混雑状況表示などを一体管理するシステムを本格稼働させる。宿泊施設も接客や食事の場面での「密」回避といった対策に万全を期す。東山温泉観光協会の鈴木寿治事務長は「『Go To』は高価格帯から予約が埋まり、手厚いサービスを期待される傾向がある。対策をいかに理解してもらうか、手探りだ」と話す。
 青森県観光物産館(青森市)に入る土産店「アスパム物産」は、青森ねぶた祭などが中止となった打撃が大きく、3〜8月の売り上げは前年の半分以下にとどまった。担当者は「連日多くの感染者が確認される東京との往来活発化は心配だが、祭り中止で失った分を少しでも挽回できれば」と言う。
 同じ青森市でも、リゾートホテル「ホテル城ケ倉」の寺嶋悟支配人は「徐々に客足は戻っている。東京の追加で爆発的に客数が増えるとは思わない」と冷静。宮城県女川町の宿泊村「ホテル・エルファロ」のおかみ佐々木里子さんも「変わらずしっかり対策をして迎えたい」と力を込める。同町の商業施設「シーパルピア女川」は、9月の4連休に家族連れらが多く訪れるなど、少しずつにぎわいを取り戻しつつある。
 コロナ以前は宿泊客の約2割を都民が占めたという仙台市のウェスティンホテル仙台。佐藤巨輔(なおすけ)総支配人は「業績回復に大きく貢献する」と見込む。ただ「ビジネスや宴会、会議の利用が戻らないと通常運転に程遠い」と、正念場は続くとみる。
 一方、JR仙台駅近くのビジネスホテル、ホテルセントラル仙台の奥田裕之支配人は「全く期待していない」と言い切る。「Go To」は高価格帯の施設のお得感が強く、ビジネスホテルの恩恵は薄い。常連のビジネス客は3割程度しか戻っていない現状に「企業が元通りに出張に送り出す状況になるまで、耐えるしかない」と話した。


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2020年10月01日木曜日


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