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帰還困難区域で初の稲刈り 大熊町下野上地区の除染効果を調査

試験用の稲を刈り取る根本会長(左)ら

 東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域で特定復興再生拠点区域(復興拠点)に指定されている福島県大熊町下野上地区で1日、試験栽培米の刈り取りがあった。町内の帰還困難区域で営農目的の収穫は初めて。
 3月に立ち入り規制が緩和された下野上地区の水田9アールでは、5月に植えたコシヒカリが大人の腰の高さ以上に成長した。町農業委員、県、町の職員計8人が試験に必要な玄米1キロ分150株を鎌で刈った。
 除染の効果を確認するのが目的で食用にはせず、残りは全て廃棄する。3年間の試験で放射性セシウムが国基準(1キログラム当たり100ベクレル)を下回れば食用の実証栽培に移る。町は試験を外部機関に委託し、今年の結果を年度内にまとめる。
 昨年4月に避難解除された大川原地区の水田16アールでも同日、4年目を迎えた実証栽培のコメを収穫した。イベントでの活用を想定する。
 町は復興拠点について2022年春の避難解除を目指している。町農業委の根本友子会長は「帰還困難区域では初めての試験栽培だが、実りは良い。結果を確認し、一歩一歩前へ進みたい」と話した。


2020年10月02日金曜日


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