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女川再稼働 宮城県議会最終日に向け、議員間の熟議尽くせ

 8日に終了した9月定例会一般質問は、東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、宮城県石巻市)の再稼働が軸となった。登壇した16人のうち12人が、重大事故時の広域避難計画をはじめ県民生活に影響を与える諸課題を列挙。「国の責任」「政府が了承した」と当事者意識に乏しい宮城県の姿勢をただした。
 会派を問わず不安視したのは、原発30キロ圏7市町の約20万人が計画通り避難できるかどうかの実効性だ。
 最大会派の自民党・県民会議は、地形が複雑な牡鹿半島の避難道路の整備を要望。再稼働反対の会派は、いったん屋内退避を求める原発5〜30キロ圏の避難方法、移動車両の確保といった問題点を突き付けた。
 岸田清実氏(社民党県議団)は、避難と新型コロナウイルス対策の両立に懸念を示し、「実効性は担保できない」と訴えた。コロナ禍で迅速な避難がより困難になるのは明白だ。
 避難時の備蓄物資調達など、一般質問で指摘された視点は議論を深める必要があるが、「エネルギー政策は国策」として「再稼働やむなし」の流れが与党会派を中心に強まっている。
 舞台は再稼働に賛成、反対双方の請願を審議する13、14両日の環境福祉常任委員会に移る。県議会最初の意思表示の場となるが、採決の前に請願者への意見聴取を行う予定は現時点でない。
 村井嘉浩知事は、再稼働の前提となる「地元同意」を判断する際、県議会の結論を重視すると明言している。22日の最終日に向け、議員同士で意見を十分に戦わせずに県に認識を問うだけでは、熟議を尽くしたとはとても言えないだろう。(報道部・布施谷吉一)


2020年10月09日金曜日


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