宮城のニュース

ワーケーション効果で湯治の魅力発信へ 東鳴子温泉で実証実験開始

東鳴子温泉の旅館で、ワーケーションの効果を確かめる参加者

 旅先で休暇を過ごしながら仕事をこなす「ワーケーション」の効果を、湯治の新たな魅力発信につなげようとする環境省のモデル調査事業が8、9の両日、宮城県大崎市の東鳴子温泉で行われた。20代の会社員3人が温泉旅館に宿泊し、東京・秋葉原のビルで働いた人との仕事の量や質を比較した。
 温泉地の活性化などを目指す取り組み「新・湯治」の一環。日本テレワーク協会(東京)が事業主体となり、東京のソフトウエア開発会社「ZooopsJapan(ズープスジャパン)」の社員が協力した。心身の健康度もチェックし、北里大大学院医療系研究科が参加者の自律神経をモニタリングして睡眠状態を測定した。
 東鳴子では、緑に囲まれた旅館大沼で2日間、3人が日中働き、夜は温泉に入った。秋葉原では同じ時間に、別の3人が全く同じ仕事をこなした。14、15日に双方で働く人を入れ替え、同じ体験をしてもらう。
 東鳴子で働いた男性(23)は「自然の中で休憩中に意識を切り替えられる。東京では通勤に計4時間かかる。温泉に漬かり熟睡できた」と話した。同社の渡部佳朗社長(40)は2015年からテレワークを導入しており、大崎市で中高生時代を過ごした縁で、事業に協力した。
 旅館大沼を営む大沼伸治さん(58)は、新たな湯治文化の活性化を以前から訴えてきた。「温泉は心身両面で癒やされながら仕事ができる。医学的効果も証明されれば、ワーケーションの推進力になる」と期待した。
 来年2月にも報告書を作成、公開し「新・湯治」の施策に反映させる。


関連ページ: 宮城 経済

2020年10月09日金曜日


先頭に戻る