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阿武急31日全線再開 「待ち遠しかった」沿線住民安堵の声

被害を受けたホームや線路の復旧が進んだ阿武隈急行あぶくま駅=8日、宮城県丸森町

 昨年10月の台風19号被害から間もなく1年。阿武隈急行(伊達市)が8日、被災した富野(同)−丸森(宮城県丸森町)間の31日の本復旧と全線再開を発表した。「ありがたい」「また列車が走る音を聞ける」。沿線の生活や観光を支えた鉄路の復活に、住民や自治体は安堵(あんど)と喜びの声を上げた。
 不通区間の山あいにあるあぶくま駅(丸森町)は被災した駅舎やホームの復旧が進んだ。約2.5キロ離れた農産物直売所を営む八島哲郎さん(58)は「以前は駅からウオーキングで来る方もいた。また利用してもらいたい」と期待する。保科郷雄町長は「待ち遠しかった。町の復旧、復興に加え、地域活性化にもつなげたい」と力を込めた。
 宮城県は鉄路の復旧支援(約1億2700万円)や無利子貸し付け(約1億5000万円)などハード、ソフト両面で後押ししてきた。村井嘉浩知事は「市民の交通が確保されたことで、さらに被災地の復興に弾みがつく」と喜んだ。
 須田博行伊達市長は「福島、宮城両県をつなぐ路線として、地域の交流や活性化につながると期待している」との談話を発表。福島県も「日常生活に欠かせない地域公共交通であり、今後も地元自治体や宮城県と連携して支援していく」(生活交通課)との考えだ。
 新型コロナウイルスの影響による利用者減も重なり、阿武急は厳しい経営状況が続く。担当者は「沿線の皆さんには大変ご不便を掛けた。完全復旧ではないが、多くの方に利用していただきたい」と話した。


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2020年10月09日金曜日


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