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クマは栗に手を付けず 女性襲われ重傷 秋田・藤里

捕殺したクマの前足を測る鶴岡市職員ら=8日午前10時30分ごろ、鶴岡市

 秋はクマが冬眠に備えて活発に行動する。東北では7日、人が襲われる被害が相次いだ。いずれも住宅地で、臨時休校などの措置が取られた。

 秋田県藤里町で7日に女性がクマに襲われて大けがをし、県は8日、ツキノワグマ被害緊急対策会議を同町で開いた。県や町、地元猟友会の担当者約15人が被害の状況を確認し、今後の被害防止へ向けて意見交換した。
 被害に遭ったのは藤里町藤琴の無職女性(83)で、7日昼ごろ、栗拾いを終え付近の町道を歩行中にクマと遭遇した。女性は右顔面を引っかかれ、頭蓋骨骨折の重傷を負った。
 周辺は住宅地で保育園や小学校もあり、町は7日、防災無線でクマへの注意を呼び掛けた。8日朝には猟友会が付近にわなを設置したが、クマの捕獲には至っていない。
 対策会議では県ツキノワグマ被害対策支援センターの専門員近藤麻実さんが現場の状況を説明。「クマは被害者の栗に手を付けておらず、人間を襲って餌を得ようとしたわけではない。近くの藤琴川を渡った先で人間とばったり遭い、一瞬で襲った」と推察した。
 参加者からは「山間部でクマと遭遇しても通報しない人が多く、事前の対策が難しい」「市街地にクマが出没したときのマニュアルを作るべきだ」などの意見が出た。
 県自然保護課の沢田智志課長は「人身被害を防ぐため、現場周辺に危険な箇所がないか、町や能代署と連携し調査する」と話した。

◎男性の脚をかんだクマ発見、射殺

 山形県鶴岡市稲生などの住宅地周辺で8日午前6〜9時ごろ、クマの目撃が相次ぎ、駆除に乗り出した地元の猟友会が同9時55分ごろ、稲生1丁目の青龍寺川近くの茂みでクマを射殺した。近くの小中学校計4校は終日、臨時休校にした。クマは前日に約3キロ西の同市白山で男性(69)を襲って逃げた個体と確認された。
 市によると、クマは体長約1.6メートル、体重約119キロの雄。8日午前6時15分ごろ、同市道田町付近で最初の目撃情報があり、捕殺されるまで住宅地などを約2キロ南下したとみられる。
 前日の7日午前7時45分ごろ、同市白山の会社敷地で男性がクマに脚をかまれ、頭を引っかかれるなどして全治3週間のけがを負い、市などが捜索を急いでいた。8日に捕殺したクマと足形が一致した。
 同市稲生は市役所から南西に約2キロの住宅地で、クマの逃走経路周辺は教育施設も多い。休校となって自宅近くでクマを目撃したという中学3年の男子生徒(14)は「クマがいつ、どこから出てくるか分からず、心配だった」と話した。


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2020年10月09日金曜日


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