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新型コロナ対応の住宅人気 東北のメーカーが続々開発

屋根裏を書斎スペースにした北洲のモデルハウス=仙台市泉区
趣味を楽しむ人向けに皆成建設が手掛けるガレージハウス=宮城県七ケ浜町
テレワーク需要を見込んでクリエイト礼文が開発した組み立て式の個室「ヌック」=仙台市泉区

 東北の住宅メーカーが新型コロナウイルス感染防止の需要に合わせ、創意工夫を凝らした一戸建ての開発に取り組んでいる。テレワークの普及に対応した書斎スペースの確保や、趣味を楽しめる車庫空間の充実など、ニーズに応える住まいを提供。地価が高止まりする中、低価格帯の住宅にも人気が集まっている。
(報道部・古賀佑美)

 北洲(宮城県富谷市)はホームオフィスに注目し、共働き夫婦向けにはそれぞれの書斎を設けられる間取りを提案する。完全個室や、家族の様子を確認しながら作業できる半個室に加え、緑豊かな庭が見える配置といった自由設計住宅ならではの対応力を発揮する。
 外からウイルスを持ち込まない衛生的な動線も売り込む。玄関から洗面台、脱衣所がつながり、リビングを通らずに手洗い、着替えを済ませられる。担当者は「設計士が緊急事態宣言下で在宅勤務をした経験から、新しい時代に必要な空間づくりに取り組んだ」と説明する。
 皆成建設(仙台市)は、趣味を楽しむための「杜のガレージハウス」を展開する。宮城県七ケ浜町の展示場に建てた新モデルは、車庫の入り口幅が6メートル、奥行きが6メートルの広々とした空間が売りだ。サーファーの利用を想定し、屋外にシャワーも付けた。
 2階建ての場合、高さ約5メートルになる車庫の吹き抜けを利用し、ボルダリングやゴルフの練習をすることもできる。会員制交流サイト(SNS)を通じ、全国から問い合わせが相次いでいるという。
 南達哉社長(55)は「ガレージに住む感覚で家を考えた。テレワーク需要に応じ、自宅で好きな物に囲まれながら仕事をしたい方にも満足してもらえる」と話す。
 機能的な箱形住宅「ユニテハウス」を手掛けるクリエイト礼文(山形市)は、家の中に個室を組み立てられる「ヌック」を開発中。書斎を想定し、高さ1.8メートルの壁に囲まれた2畳分の空間を15分ほどで完成させることができる。
 同社によると、900万円台からのユニテハウスシリーズはコロナ下で人気が高まり、展示場の7、8月の来場者数は前年比4割増えた。橘井恒雄常務(45)は「自宅で過ごす時間が増え、子育て世代がアパートを手狭に感じているのではないか」と分析する。
 住宅購入の相談を受け付ける「おうちの相談窓口仙台泉店」(仙台市)の反田快舟さん(69)は「マイホーム需要は前年と変わらない印象だ。駅に近いといった立地の優先度が高いため、住宅自体はローコスト化が進んでいる」と傾向を分析した。


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2020年10月12日月曜日


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