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原発集団訴訟、最高裁へ 「救済先送り、傲慢」原告が国と東電を批判

上告理由を説明する住民側の馬奈木弁護士(左)、中島原告団長(中央)ら

 東京電力福島第1原発事故を巡り、福島県と宮城など隣県の住民約3650人が空間放射線量の低減による原状回復と慰謝料を国と東電に求めた訴訟で、仙台高裁判決を不服として最高裁に上告した住民側が13日、福島県庁で記者会見した。上告は国と東電の対応を受けた苦渋の判断だったとして、住民らは「被害救済が先送りになった」などと怒りや落胆を口にした。
 「救済を先送りする傲慢(ごうまん)な態度が現れており、情けなく腹立たしい」。中島孝原告団長(64)=相馬市=は国と東電の上告を批判し「今後も裁判を通じ、責任を認めない国の姿勢を改めさせる」と次の闘いを見据えた。
 住民側は判決後、国と東電に上告しないよう求めていた。代理人の馬奈木厳太郎弁護士(東京)は「(住民側の)上告は本意ではない」と強調。国の責任を認めた高裁判決を評価しつつ、一部住民への賠償が認められなかった点に触れ「最高裁で請求に近づける判決を得たい」と語った。
 南雲芳夫弁護士(埼玉)は「国の原発規制の怠慢を再度はっきりさせ、真剣に反省させたい」と話した。
 住民側の上告は、居住地や避難指示区域ごとの代表者48人の原告に絞った。他の原告も今後、全員が国・東電側の上告を受ける形で付帯上告をする方針。


2020年10月14日水曜日


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