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気仙沼の冷凍食品工場、市内に再建 従業員も帰還

三陸沿岸道の気仙沼港インターチェンジ近くに完成したヤヨイサンフーズの新工場

 宮城県気仙沼市の赤岩港水産加工団地に、東日本大震災で旧工場が被災した冷凍食品製造「ヤヨイサンフーズ」(東京)の新工場が完成し、14日に竣工(しゅんこう)式があった。生産能力を4.6倍に拡充し、従業員約50人を新規採用。被災後、全国に異動した29人も戻るという。
 新工場は2019年4月に着工した。敷地面積1万9999平方メートル、建物は鉄筋2階延べ床面積1万2140平方メートルで、投資総額は80億円。来月4日に本格稼働する。同市松川の松川工場は今月25日に閉鎖する。
 松川工場で生産していた水産加工品に加え、揚げ物と介護食品のラインを新設する。1日計23トンの商品が製造可能で、サバやイワシなど原材料の約6割に気仙沼産の魚を使う方針。将来的な増設も目指す。
 従業員は163人で、市内の水産加工業では最大級となる。新工場の完成に合わせて気仙沼に戻る29人は、旧工場の被災により福岡県大牟田市や静岡市の工場に移って勤務していた。
 同社の前身で同市鹿折地区にあったヤヨイ食品は、震災の津波で工場が全壊。11年11月に松川工場を建設した。12年に水産加工大手マルハニチロ(東京)の子会社となり、14年に別の子会社と合併してヤヨイサンフーズとなった。
 式典には関係者55人が出席。黒本聡社長(64)は「再建は全社員の悲願だった。次への一歩を踏み出せる」とあいさつ。菅原茂市長は「気仙沼での工場再建に市民を代表して感謝する」と話した。


2020年10月15日木曜日


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