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田老の震災伝承、オンラインで 語り部が東京の中学生に解説

画面越しに震災時の様子を語る元田さん(左)=宮古市のたろう潮里ステーション

 岩手県宮古市田老地区で東日本大震災の教訓を伝える宮古観光文化交流協会の語り部活動「学ぶ防災」が初めてオンラインで行われた。新型コロナウイルスの感染拡大で現地に来られなくなった東京の中学生に向け、画面越しに震災を語った。

 学ぶ防災は2012年に始まった。防潮堤や震災遺構「たろう観光ホテル」の見学を通じ、津波の恐ろしさを肌で感じてもらう。
 オンラインによる伝承は13日、震災前から修学旅行で田老地区を訪れていた桐朋中の要請で実現した。同校のホールに集まった3年生255人に対し、防災ガイド元田久美子さん(63)が案内役を務めた。
 「万里の長城」と呼ばれる防潮堤が整備されたものの、津波で181人が犠牲になったことに触れ「一人一人が逃げる意識を持たないと命は守れない」と強調。生徒からは避難生活の様子に関する質問があった。
 元田さんは「初の試みでどれだけ伝わったか分からないが、いつか田老に行こうと思ってもらえたらうれしい」と期待する。桐朋中の荒井嘉夫教諭は「生徒たちにとって貴重な機会になった」と語った。
 学ぶ防災の参加者は毎年2万人前後で推移してきたが、今年は新型コロナの影響で激減。12日までで昨年同期比1万3967人減の3207人となっている。


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2020年10月15日木曜日


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