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台風19号から1年 伊達・山舟生の住民が防災マップ改訂

防災マップの読み方を説明する幕田さん

 伊達市梁川町山舟生(やまふにゅう)地区の住民有志が昨年の台風19号に伴う豪雨の被害状況を踏まえ、5年前に作成していた防災マップを改訂し、災害への備えを強化している。住民主導によるマップは市が提供するハザードマップと比べてきめ細かく、住民らは「作業を通じて防災意識がさらに高まった」と語る。

 改訂版のマップは、土石流警戒区域や急傾斜地崩壊危険区域、山舟生川氾濫による浸水想定区域を赤やピンク、紫などで色分け。台風19号で被害を受けた場所や避難所も記し、地域の危険箇所が一目で分かるよう工夫した。
 中山間地に約700世帯が暮らす山舟生地区は、2015年の関東・東北豪雨で土砂崩れや家屋の浸水などに見舞われた。この時の被災を契機に住民の防災意識が高まり、自治振興会の主導でマップを作成した。
 3年後の18年度に福島県が調査した地区内の危険箇所を詳しく調べた結果、住民が把握していた以上の箇所があることが判明。19年9月から振興会が住民説明会を重ね、新たな危険箇所を共有しながら改訂作業を進めた。
 完成を間近に控えた同年10月に台風19号が襲来。地区では住宅や道路など267カ所が被災したが、マップを全世帯に配布していたことに加え、2年に1回の地区防災訓練の成果もあって犠牲者を一人も出さなかった。
 振興会は直後から、地区を9ブロックに分けて1軒ずつ改めて訪問。台風19号の被害や得られた教訓を踏まえて11月に改訂版を完成させたほか、地図の読み方や災害時の関係機関の緊急連絡先、避難勧告発令時に取るべき行動をまとめた資料集も作った。
 振興会の事務局長を務める幕田重さん(70)は「災害時に被災の程度を軽減するには自分の命は自分で守る備えが必要だが、それと同じぐらい地域が一体となって協力することも不可欠だ」と語る。


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2020年10月15日木曜日


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