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呼気でコロナ検査 東北大・島津製作所が開発 重症化リスク予測も

検査に使う分析装置を前に、共同研究の成果を説明する上田社長(左)と大野総長

 東北大は16日、島津製作所との共同研究で、口から吐く息で新型コロナウイルス感染の有無を調べられる検査法を開発したと発表した。呼気の精密分析で重症化リスクも判定できる可能性があり、早期の実用化を目指す。
 新たに開発した手法は、検査対象者が5〜10分程度呼気回収装置に吐いた息を液状化させ、「呼気オミックス」と呼ばれる技術でウイルスや関連するタンパク質を抽出して解析する仕組み。東海大病院(神奈川県)の新型コロナ患者10人程度を対象とする測定で実証した。
 患者の負担が少なく1時間程度で解析できるほか、現行の検査より多くのデータが得られ、重症化の早期予測が可能になる。装置が簡便化されれば、検査を受ける本人が自宅で呼気を収集でき、無症状者や軽症者の早期特定につなげられる可能性も高いという。
 東北大の大野英男総長と島津製作所の上田輝久社長が16日、仙台市内で記者会見し、上田社長は「呼気を分析する手法は世界でも画期的。実用化の時期を現時点で示すのは難しいが、1年程度で基礎的な部分を押さえたい」と説明した。
 大野総長は「新型コロナ以外のウイルスも検出でき、幅広くデータを蓄積できる手法で、人工知能(AI)による診断なども可能になる。国内外に展開させ、パンデミック(世界的大流行)制圧の一助となることを期待する」と述べた。


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2020年10月17日土曜日


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