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震災遺構「荒浜小」を3次元データ化 仙台市に無償提供へ 宮城県土地家屋調査士会

3次元レーザースキャナーを使い、「荒浜小」のデータを集める調査士会の会員

 東日本大震災の教訓を後世に引き継ごうと、宮城県土地家屋調査士会が仙台市若林区の震災遺構「荒浜小」の3次元データ化に取り組んでいる。19日は最新鋭の機器で校舎や校庭の計測や撮影を行った。今月中にデータ化を完了し、市に寄贈する。市は仮想現実(VR)映像の作成などに活用し、立ち入り禁止区域の見学に生かすことも検討している。
 調査士会の会員30人が荒浜小に集まり、4台の3次元レーザースキャナーで作業した。教室や廊下など計200地点で距離や高さを計測しながら、複数の写真を撮影した。データをパソコンに取り込み、写真を組み合わせて3次元化する。
 土地家屋調査士制度の70周年記念事業の一環。3次元データ化しておけば、建物が老朽化しても被災の爪痕を忠実に再現した修繕ができるほか、震災遺構をデータ上で半永久的に残すこともでき、市に無償提供することを決めた。
 松田淳一会長は「震災から来年3月で10年になる。市沿岸部の被災を象徴する校舎を今後、何百年も先まで残していくため使ってほしい」と語った。
 市防災環境都市・震災復興室の川満尚樹主任は「安全面から立ち入りできないエリアの見学のため、3次元データを基にVR映像を作成することなども考えたい」と話した。


2020年10月20日火曜日


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