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宮城と奈良の文化を融合 彫刻家石橋さんが「蔵王一刀彫」工房オープン

蔵王一刀彫の作品を手にする石橋さん

 奈良の伝統人形「奈良一刀彫」の技法を基に「蔵王一刀彫」を創始した蔵王町の彫刻家石橋康宏さん(38)=奈良県出身=が、工房「ざおう彫刻工房」を開設した。商売繁盛の神様「仙台四郎」など宮城と奈良の文化が融合したユニークな作品が並ぶ。
 奈良一刀彫はクスやカツラを素材に大胆で鋭いノミ跡と、岩絵の具や金箔(きんぱく)など日本画の画材による鮮やかな彩色が特徴。石橋さんは結婚を機に蔵王町に移住し、2016年に蔵王一刀彫を生み出した。
 仙台四郎は表情を立体的に仕上げ、優しい笑みを浮かべる。ご当地キャラクター「ざおうさま」はかわいらしさを残しつつ、深みのある色合いが上品さを醸し出す。
 石橋さんは仏師を目指して自動車の営業の仕事を辞め、京都伝統工芸大学校で仏像彫刻を専攻。担い手不足に直面していた奈良一刀彫の存在を知り、作家の故神箸東林(かみはしとうりん)氏の下で修業を積んだ。
 「奈良一刀彫はデザインや彫り、彩色を全て一人で担い、さまざまな表情が表現できる」と石橋さん。「『蔵王らしさ』を取り入れ、蔵王の新しい文化として根付かせたい。地元の人に好きになってもらえるよう励みたい」と意気込む。


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2020年10月20日火曜日


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