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特産ワカメ、中学生が種苗から養殖 岩手・宮古

配偶体を付着させた糸を慎重に水槽に沈める生徒

 岩手県宮古市田老一中の2年生24人が、地元特産「真崎ワカメ」の養殖に取り組んでいる。同県田老町漁協と連携し、来年春にかけて刈り取りや塩蔵加工まで一連の作業を学ぶ。東日本大震災で甚大な被害を受けた田老地区の主要産業となっている漁業に理解を深める。
 養殖体験は昨年に続いて2度目。種苗育成から体験するのは県内唯一の試みで、全国的にも珍しいという。
 生徒たちは16日、種苗のもとになる雄と雌の配偶体を顕微鏡で観察。これらを付着させた糸を滅菌した海水が入ったプラスチック製の水槽に沈めた。
 塩分濃度や水温、光の当たり具合を交代で管理し、約1カ月かけて幼葉に育てる。その後、田老漁港沖にある養殖ロープに取り付ける。
 収穫は来年3月ごろの予定で、順調に生育すれば1.5トンの収穫が見込める。ワカメの一部は生徒たちが塩蔵加工し、修学旅行先で中学生に提供する。
 父親がワカメ養殖に従事している鳥居楓さん(13)は「父がやっていることが少し分かった。身近に感じていたワカメを育てるのが実は難しいことに驚いた」と話した。
 田老町漁協は全国ブランドの真崎ワカメで知られるが、震災後は加工作業も含めて高齢化と後継者不足が深刻化している。
 生徒の指導に当たる畠山昌彦総務部長兼指導増殖課長は「若い世代が田老のワカメの素晴らしさを知り、漁業に関心を持ってくれればうれしい」と期待する。


2020年10月20日火曜日


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