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宮城知事、地元同意表明へ前進 女川原発再稼働を県議会容認

 宮城県議会が22日、東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働を容認する意思を示したことで、村井嘉浩知事が再稼働の前提となる「地元同意」を表明する舞台は整った。「エネルギー政策は国策」と繰り返し、県議会の結論を最も重視すると公言してきた村井知事。政府から3月2日に要請を受けて7カ月余り。最終判断は秒読みに入った。

 村井知事は11月、県内全35市町村の意見を聞く方針だが、再稼働反対を鮮明にする首長は少ない。須田善明女川町長、亀山紘石巻市長も賛成陳情を採択した各議会の決断を尊重する意向で、手続きの障壁は事実上なくなった。
 村井知事は再稼働への賛否について基本的に言及を避けてきたが、同意に前向きな姿勢をにじませる場面も少なくなかった。
 知事は8月6日、東日本大震災直後の2011年4月以来9年4カ月ぶりに女川原発を視察。「あまりの変容ぶりに驚いた。厳しい新規制基準にきっちり応えている」と強調し、安全性に半ば太鼓判を押した。
 県が8月、原発30キロ圏内7カ所で開いた住民説明会は、参加者が総募集定員の38%にとどまった。お盆や新型コロナウイルスの影響は明らかだが、村井知事は追加開催を拒み続けた。
 「コロナで遅れた。これ以上時間をかけられない」。県幹部はスケジュールありきを示唆した。
 県議会では、重大事故時の広域避難計画の実効性への疑問が会派を問わず噴出した。村井知事は不備を認めたものの、「再稼働と避難計画はリンクしない」と強弁した。
 知事のペースで進む同意手続き。再稼働に反対する県議の1人は「立地2市町の両議会も県議会も、再稼働を容認する自民党系の多数派に押し切られてしまった」と肩を落とした。


2020年10月23日金曜日


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