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女川再稼働の地元同意差し止め認めず 住民「世間の常識通用しない」

高裁の決定に疑問を投げ掛ける原さん(右)=23日、仙台市青葉区

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働を巡り、石巻市民有志が地元同意の差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、仙台高裁は23日、住民側の訴えを退けた。「世間の常識が通用しない」。同意の前提となる広域避難計画の不備を訴え続けた住民や弁護士からは、落胆や失望の声が上がった。
 「残念な決定だ。裁判所には、世間の常識が通用しないのだろうか」。住民代表の原伸雄さん(78)=石巻市=は仙台市内で記者会見し、疑問を投げ掛けた。
 高裁は、県知事の地元同意や立地自治体の事前了解が、再稼働を目指す東北電の行為と同一視できないとの判断を示した。
 会見に同席した住民側代理人の小野寺信一弁護士(仙台弁護士会)は「住民と自治体が再稼働に関われるのは(自治体による)理解の表明と事前了解まで。住民にとって自治体の同意と再稼働は同じことだ」と語った。
 9月以降、女川町、石巻市、県の各議会が相次いで早期の再稼働を求める陳情や請願を採択した。知事による同意も間近に迫り、再稼働が現実味を帯びる。
 原さんは「仮処分申請を契機に県民の関心が高まった」と手応えを語る。法的な手段も視野に、再稼働に向けた動きに一石を投じる手だてを講じる考えを示した。


2020年10月24日土曜日


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