宮城のニュース

喪失と哀惜、朗読劇に 仙台短編文学賞入賞作「風音」上演

上演された「風音」の一場面

 第2回仙台短編文学賞(実行委員会主催)でプレスアート賞に選ばれたやまやしげるさん(大阪府)の「風音kazaoto−ピアノ五重奏曲第二番イ長調−」が朗読劇となって22日、仙台市宮城野区文化センター・パトナシアターで上演された。

 台本と演出も手掛けた野々下孝さん(仙台シアターラボ代表)ら俳優7人が出演。東日本大震災の1カ月後、関西在住の男性が故郷の白石市を訪ね、既に空き家となっている実家で在りし日の兄弟や両親を述懐する喪失と哀惜の物語。シンプルな舞台装置で、野々下さんの朗読に合わせて複数の俳優が演技する「リーディングステージ」を披露した。
 原作は著者自身の実体験に基づく。客席で観覧したやまやさんは「演劇の空間で活字の登場人物が動きだして感激した」と感想を語った。
 今年2月の上演の際は、新型コロナウイルスの感染拡大で関係者のみに公開された。今回は宮城野区文化センターが新たにシリーズで実施する「ワンコインシアター」(入場料500円)の第1弾として復活した。
 同センターでは、第3回仙台短編文学賞の大賞を受けた佐藤厚志さん(仙台市)の「境界の円居(まどい)」の舞台化も決定しており、2021年2月に上演する。
 第4回文学賞は今年11月16日まで公募受け付け中。今回選考委員は作家のいとうせいこうさん。連絡先は実行委事務局022(266)0911。


関連ページ: 宮城 文化・暮らし

2020年10月25日日曜日


先頭に戻る