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仙台市給食、値上げ後も「栄養不足」 臨時休校で献立変更が影響

 仙台市教委は28日、市立小中学校が6月に提供した給食の主な栄養素10項目を調査した結果、小学校は3項目、中学校は4項目で充足率が100%未満だったと公表した。栄養不足問題解消のため、今年4月に給食費を1食45〜55円引き上げたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校で、献立変更を余儀なくされた影響を受けた。
 小中学校の栄養充足率(全市平均)は表の通り。給食費の引き上げで100%未満の項目は大きく減ったが、小学校は鉄とビタミンB1、食物繊維、中学校はカルシウムと鉄、ビタミンB1、食物繊維が摂取基準に達しなかった。
 市教委によると、2月末に突然決まった臨時休校は、結果的に5月末まで約3カ月に及んだ。各給食センターや単独調理校は、既に食材の購入契約を結んでいて、一部は返品が不可能だったため、6、7月の給食に有効活用したという。
 担当者は「食品ロスを防ごうと、献立の一部を変えたことで、栄養バランスに若干の偏りが生じた」と要因を説明した。学校再開直後の6月3〜5日、感染を防ぐ配膳方法を探るため、パンと牛乳の簡易給食を提供したことも影響した。
 市教委は栄養不足問題を解消するため、給食費を7年ぶりに引き上げ、小学校は1食につき45円増の290円、中学校は55円増の345円とした。鉄分入りのヨーグルトなど栄養強化食品の使用も初めて認めた。
 市教委健康教育課の西崎文雄課長は「急きょ献立を変更した6月のデータ。実際はもう少し充足率が改善していると思う」とみる。今後は鉄分を多く含む牛肉や豚肉の使用回数を増やすなどして、摂取基準の栄養量を満たすとしている。
 調査結果は28日にあった学校給食運営審議会に報告された。丹野久美子副会長は「次回調査でも充足率が100%に届かない項目があれば、何か手を打たなければいけない」と話した。

[仙台市学校給食の「栄養不足」問題]市立小中学校の給食の栄養量が2018年10月調査で、国や市が定める摂取基準を満たしていないことが判明した。小中学校ともエネルギーや鉄、ビタミンB1、食物繊維などの充足率が100%を下回った。価格高騰で栄養量を満たすだけの食材が手に入らないことが主な要因。市教委は必要な食材費を確保するため、20年4月から給食費を引き上げた。


2020年10月29日木曜日


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