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学校防災、現場で進化を 宮城県教委検討会議

 石巻市大川小津波訴訟で学校の事前防災の不備を認めた仙台高裁判決の確定を受け、県教委が設置した学校防災の在り方を探る検討会議の第4回会合が29日、県庁であった。教職員の災害対応力強化など四つの基本方針を盛り込んだ報告書案が了承された。県教委は今回の意見を踏まえ年内に報告書を完成させる方針。

 基本方針は(1)教職員の災害対応能力の強化(2)児童生徒が自らの力で命を守る意識の育成(3)地域の特性を踏まえた防災体制の整備(4)地域ぐるみの防災体制の構築−の4項目。
 児童生徒の命を確実に守る覚悟を定着させるため、教職員や学校には継続的な討議形式の研修、管理職の不在時や二次災害を想定した避難訓練の実施を提言。地域全体で学校防災マニュアルを見直すとともに、教育委員会には避難経路が適切かどうか定期的な点検を学校に促すよう求めた。
 会合後、委員長の今村文彦東北大災害科学国際研究所長は「さまざまな自然災害が発生している。完成して終わりではなく、それぞれの学校現場で進化させることが大切だ」と話した。村井嘉浩知事にも直接報告したい考えも示した。
 遺族で委員の平塚真一郎名取市みどり台中校長は「報告書を学校現場で具体的に運用することが重要だ。未来の命を守るために力を尽くしていきたい」と述べた。遺族らでつくる「大川伝承の会」の佐藤敏郎共同代表も傍聴に訪れ、「思いはたくさんあるが、報告書で終わりではない。学校現場でしっかり生かしてもらいたい」と訴えた。
 県教委は11月4日、本年度の新任校長96人を対象に、大川小を視察する研修を初めて実施する。


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2020年10月30日金曜日


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