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蔵の町に新交流拠点 物販や芸術ワークショップ…伝統建築保存地と連携

物販をメインとした交流拠点施設として生まれ変わる築約150年の蔵(右)
さまざまな特産品、逸品が並ぶ蔵の中。オープンに向けてスタッフが準備を進める

 宮城県村田町の中心部で31日、新しい交流施設がオープンする。宮城県内で唯一、文化庁の重要伝統的建造物群保存地区に選定された蔵の残る町並みがあり、施設では他県の保存地区の特産品などを販売する。

 施設名は「余白 YOHAKU」。著名な現代書家岡本光平さん(東京在住)が命名し揮毫(きごう)した。築約150年の空き蔵を再利用。物品販売のほか、陶芸家や書家、フードスタイリストら各分野のプロによるワークショップ、チャレンジショップのスペースにも活用し、にぎわいづくりを目指す。
 運営は、宮城県亘理町で商品開発事業を手掛けるパワフルジャパン宮城(仙台市)が担う。
 約120平方メートルの敷地に立つ蔵は「かねまん」の屋号で呼ばれた商家の店蔵。2階を含め延べ床面積は約70平方メートルで、白壁、瓦屋根が目を引く。第三セクターまちづくり村田が昨年12月まで経営していた施設を、ほぼ居抜きで再利用する。
 プロ野球東北楽天のキャンプ地、沖縄県久米島特産の黒砂糖や島コショウ、もずくなどを扱うコーナーを常設。東北を中心に陶器や布、和紙など希少な手仕事作品をそろえる。全国約120カ所の保存地区で作られる特産品の展示・紹介を通じて結び付きを広げる。
 国指定の重要文化財「旧大沼家住宅」や老舗の酒蔵などが軒を連ねる町並みは、江戸時代に紅花の取引で栄えた歴史を今に伝える。しかし、中には活用されていない蔵も少なくない。最も集客実績がある毎年10月開催の陶器市は、新型コロナウイルスの影響で今年は中止。通年での誘客が課題だ。
 パワフルジャパン宮城の横山英子社長は「建築的に貴重で美しい蔵の魅力を引き出すような施設に生まれ変わらせる。住民が気軽に訪れられ、人も呼び込めるよう工夫したい」と話す。
 連絡先は「余白」022(224)3011。


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2020年10月31日土曜日


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