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被災の航路標識全復旧 宮城海保、歌津沖に最後の1基設置

復旧した歌津埼南方灯浮標

 東日本大震災で被災した青森、岩手、宮城、福島4県の航路標識が今月、全て復旧した。最後の1基だったのは宮城県南三陸町にある歌津崎の南方海上の「歌津埼南方灯浮標(とうふひょう)」で、宮城海上保安部の職員らが20日、クレーン台船で現場海域に設置した。
 海面高約5メートルのブイ型。頂点が下向きの黒色の円すい形が縦に二つ並び、南方に航行できる水域などがあることを示す。夜は発光ダイオード(LED)の光が点滅し、約7.4キロ先まで届く。電源は太陽電池を利用する。
 灯浮標は、昼は標識の色やトップマーク、夜は光の色や光り方で、船にメッセージを伝える。歌津埼南方灯浮標は、その北方に岩礁などがあることを示す。
 震災前は付近の暗礁の上に立つ「灯標」だったが、津波と低気圧で土台ごと崩れたため撤去した。宮城海保は同じ形での復旧を試みたが、入札不調などで工事ができず、灯浮標にして復旧させた。
 東北6県をカバーする第2管区海上保安本部(塩釜市)管内では、震災で灯台や灯標、灯浮標129基が倒壊や流失といった被害を受けた。内訳は宮城65、岩手50、福島11、青森3で、廃止した4基を除く125基を復旧させた。
 宮城海保の品野馨次長は「震災から10年がかりの事業を完遂できて一安心した。引き続き災害に強い航路標識への置き換えを図る」と話した。


2020年11月01日日曜日


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