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女川再稼働、東北電への意見書見送り 30キロ圏5市町が協議

記者会見で協議内容を説明する熊谷登米市長(中央)ら=2日午後4時10分ごろ、登米市消防防災センター

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、宮城県石巻市)再稼働を巡り、原発30キロ圏内の緊急防護措置区域(UPZ)に位置する宮城県登米、東松島、涌谷、美里、南三陸の5市町による協議が2日、登米市で開かれ、再稼働の賛否などについて東北電に対する共同の意見書提出を見送った。原発事故時の広域避難計画の充実を求める方針は一致した。
 協議は非公開の懇談会として開催。南三陸町を除く4人の首長が出席し、宮城県と原子力規制庁、東北電の担当者らが加わった。佐藤仁南三陸町長は他の公務のため欠席し、副町長が代理で出席した。
 懇談会後に記者会見した代表幹事の熊谷盛広登米市長によると、協議では原発災害時の広域避難計画の実効性に関する議論が交わされ、各市町共通の重要課題との認識を確認した。
 各首長によると、再稼働については議題に上らなかったが、相沢清一美里町長の1人が反対意見を述べた。熊谷登米市長と渥美巌東松島市長は「立地自治体と県の議会の判断を尊重したい」と事実上「容認」の姿勢を示し、遠藤釈雄涌谷町長と南三陸副町長は賛否を明らかにしなかった。
 相沢美里町長は「(東京電力)福島第1原発事故の検証がしっかりなされているとは思っていない。避難計画の実効性が担保されなければ、再稼働はすべきでない」と述べた。
 熊谷登米市長は「(5市町と東北電との)安全協定に事前了解権は含まれておらず、議題として取り上げるのは違うのでないかという意見が出た。それぞれ意見が違うので、まとめるのは難しいと判断した」と説明した。
 5市町は東北電と2015年4月に安全協定を締結し、県と覚書を交わした。立地自治体のような「事前了解権」はないが、再稼働につながる設備変更時には、県を通じて東北電に意見を述べることができる。


2020年11月03日火曜日


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