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福島・楢葉でサケ漁本格化も漁獲は少なめ 「来季こそは」

やな場にかかったサケを取り出す漁協関係者

 福島県楢葉町の木戸川で、今季のサケ漁が本格化している。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に伴う全町避難で稚魚放流が途絶えた影響が残り、漁獲は少なめだ。関係者は「来季こそは」と地域資源の再生に思いを強める。
 10月30日午前は木戸川漁協の組合員らが、上流から網を広げ下流の網にサケを追い込む伝統の合わせ網漁を行ったが、漁獲はなかった。地引き網とやな場の捕獲場で計約30匹を捕った。
 昨季は漁期直前の台風19号でやな場が被害を受け、漁獲は344匹だった。今季は2017年春に放流した440万匹の稚魚が戻る年。回復への期待が高まったが、これまで約500匹にとどまる。
 サケの遡上(そじょう)が少ないのは稚魚放流中断の影響に加え、温暖化による海流の変化が原因とみられるという。漁協は今季の販売を見合わせ、新型コロナウイルスの影響を踏まえ恒例の鮭祭りも中止する。
 漁は11月中旬まで続く。ふ化場長の鈴木謙太郎さん(38)は「期待していただけに残念だが、これが現実だ。ふ化事業に力を入れ、未来につなげたい」と話した。


2020年11月05日木曜日


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