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社殿完成 心のよりどころに  津波被災の名取・閖上湊神社

完成した社殿の前で記念撮影する関係者=6日、名取市閖上1丁目

 東日本大震災の津波で流失した宮城県名取市閖上の閖上湊神社の社殿が再建され、現地で6日、竣工(しゅんこう)祭があった。復興まちづくりが進む閖上地区で、被災住民の心のよりどころとなる。
 大阪市の住宅販売業「創建」が中心となって被災神社を無償で再建するプロジェクトの一環。被災場所から西に約500メートル移転し、敷地面積約1320平方メートルに木造平屋の社殿約55平方メートルを建てた。地域の防災拠点として、太陽光発電や蓄電装置なども備える。
 竣工祭には神社関係者や工事関係者ら約30人が参列。神事の後、創建の吉村孝文会長が「地元の人たちの笑顔が戻り、神社を中心に、にぎやかな町が戻ってきてほしい」と述べた。
 閖上湊神社は震災以降、閖上地区を見渡せる日和山の頂上にある富主姫神社を仮殿とし、犠牲者をまつる鎮魂の社となってきた。伊藤英司宮司は「震災から9年半以上たち、やっとここまでたどり着いた」と感慨深げな様子。
 総代長の伊東明さん(68)は「再建への道のりは険しかったが、社殿が完成し、大変うれしい。新たな気持ちでスタートし、少しでも恩返しをしたい」と話した。
 来年秋をめどに社務所や神楽殿などの再建も目指す。


2020年11月07日土曜日


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