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女川原発再稼働「地元同意」へ 宮城知事、あす立地2市町長と協議

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働を巡り、村井嘉浩宮城県知事は9日、再稼働に同意する方針を固めた。11日に須田善明女川町長、亀山紘石巻市長と最終協議し、正式表明する。女川町議会と石巻市議会、県議会が賛成の陳情、請願を既に採択。仙台市で9日に開いた市町村長会議で首長から一定の理解を得たと判断した。
 村井知事は月内に梶山弘志経済産業相に伝える見通しで、再稼働の前提となる「地元同意」が成立する。東日本大震災で被災した原発の再稼働に向けた同意は初めて。
 市町村長会議では冒頭、新規制基準の審査に合格した2号機の評価、原発をベースロード電源と位置付ける国の姿勢などを県当局が説明。討議では東京電力福島第1原発事故の被害を念頭に、賛否を問わず多くの首長が2号機の安全性確保への懸念を表明した。
 賛成派は、立地2市町の議会と県議会が下した判断の重さを強調し、新規制基準に合格した安全性に言及。地球温暖化対策や国内のエネルギー自給率向上に原発が寄与するとの意見も出た。
 反対派は、重大事故時に数千人規模が同じ時間帯に逃げる広域避難計画の実効性の低さを主張。9年7カ月が過ぎた現在も続く原発事故の被害、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分といった課題について批判した。
 「立地2市町長と知事が判断すべきだ」との立場から、賛否を示さない首長もいた。県民への具体的な恩恵など、判断材料となる情報が県から主体的に示されなかったとして「判断できない」との指摘もあった。
 発言を求められた須田町長は「県の判断を受け止めた上で回答したい」、亀山市長は「さまざまな意見を含めた上で総合的に考え、判断したい」とそれぞれ述べた。
 村井知事は、3者協議で結論を出す考えを提示。「この場で総意を見いだして賛否を決めたいと思っていたが、それぞれがまさに県民の声であり、正論だった。3人の同意をもって(結論を)まとめたい」と締めくくった。
 女川2号機は2月、原子力規制委員会の審査に合格。東北電は安全対策工事が終わる2022年度以降の再稼働を目指す。1号機は廃炉作業に入り、3号機は再稼働の申請を準備中。


2020年11月10日火曜日


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