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「ウマい」南相馬米に新パッケージ 福島の農業再生へ販売に注力

店頭に並んだ南相馬米=福島県南相馬市原町区のフレスコキクチ北町店

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故で被災した福島県南相馬市が地元産米の販売を本格化させている。独自の「みんなにウマい南相馬米」のパッケージを今秋初めて作製し、スーパーなどで売り出した。市内の作付面積はまだ被災前の6割程度にとどまるが、農業再生を目指して販売に力を注ぐ。
 市のコメ作りは震災の津波と原発事故で壊滅的なダメージを受け、「ゼロからの再出発」(門馬和夫市長)を余儀なくされた。
 震災前の2010年に約5000ヘクタールだった市全体の作付面積は、16年にようやく1000ヘクタールを超え、20年は3037ヘクタール。ただ地域別では鹿島区が84%、原町区は68%まで回復したのに対し、避難区域に含まれた小高区は16%と格差が目立つ。
 南相馬米として売り出したのは原発事故後に積極的に作付けした福島県のオリジナル米「天のつぶ」。今年は主食用として約3200トンが収穫され、5キロと2キロの袋に詰めて先月末から店頭に並んだ。袋ごとに全て放射性セシウム濃度を測定し、国の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を下回ることを確認している。
 市によると、出荷量は半月足らずで13トンに到達。試験的に販売した昨年の実績を既に上回り、順調な売れ行きを示している。店頭で購入できるのは市内のスーパーなどに限られるが、市は入手方法を紹介するという。連絡先は市農政課0244(44)6809。


2020年11月10日火曜日


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