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病院や介護施設は「面会権」尊重を 仙台の弁護士、宮城県と市に要望書

 新型コロナウイルス感染症の影響で、病院や介護施設で面会制限が続く状況について、鹿又喜治弁護士(72)=仙台弁護士会=は10日、「面会する権利は基本的な人権の一つ」として、感染を防ぐ面会方法を施設に示し、実施を促すよう宮城県と仙台市に要望した。
 要望書は、感染拡大を防ぐための「面会禁止措置の必要性は言うまでもない」とした上で、患者や入所者、家族の面会権は憲法13条の「個人の尊重、幸福追求権」に当たると指摘。(1)時間や回数を制限した面会(2)インターホンでの会話(3)ビニールカーテンで仕切った面会スペースの設置(4)テレビ電話やスカイプの活用−を提案した。
 県庁で記者会見した鹿又氏は、同級生が今年4月に入院し、7月に亡くなるまで妻とも会えず別れの言葉も言えなかった事例を紹介。「高齢者は子どもや孫に会えない状況が続き、生きがいをなくす。家族も施設に声を上げにくい状況がある」と指摘。面会の在り方の再検討を行政に求めた。
 県長寿社会政策課の担当者は「感染防止対策の経費を国が一部補助する制度があり、面会用のタブレット端末なども対象だ」と説明。施設側の面会の対応については「感染防止と心身の健康バランスが保てるようにしてほしい」と一般論を述べるにとどめた。
 厚生労働省は、介護施設の面会を原則禁止としていたが、10月に条件付きで緩和することを認めた。最終的な判断は、施設に委ねられている。


2020年11月11日水曜日


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