宮城のニュース

一力遼の一碁一会 「プロになるには」 試験で上位の年6人だけ

 囲碁のプロ棋士になるには、どうしたらいいのでしょうか? あどけない仲邑菫(なかむらすみれ)初段(11)が昨年4月、入段(プロ棋士になること)した際は随分、話題に上りましたね。今回はプロに至るまでの道のりを紹介します。
 囲碁には「日本棋院」と「関西棋院」の二つの組織があり、日本棋院は東京本院、中部総本部(名古屋)、関西総本部(大阪)に分かれています。私の所属は東京本院です。
 日本棋院には「院生」という制度があります。現在約50人が在籍しており、一番上がAクラス、下がDクラスです。院生になるには面接や師範との対局といった試験に合格する必要があります。院生は毎週各クラスでリーグ戦を行い、その結果により毎月成績上位者、下位者が入れ替わります。
 私が院生になった15年前はEクラスまであり、約90人いました。院生は17歳までにプロになれないと退会しなければなりません。棋士の採用試験は夏と冬の2回。夏は、Aクラスの中で4〜6月の総合成績が最も良かった1人が入段します。今年は新型コロナウイルスの影響で延期されました。
 冬季試験には院生ではないアマチュアも外来として参加することができます。10、11月の2カ月間、院生上位10人と外来を含む合同予選を通過した6人の計16人で総当たりのリーグ戦を行い、上位2人が入段となります。冬季試験の年齢制限は23歳未満です。
 私は10年前の夏、13歳でのプロ入りでした。中部、関西にもそれぞれ院生がいて、毎年1人が入段します。さらに女流枠の採用試験もあり、こちらも1人が棋士になれます。基本的に1年間で東京3人、中部、関西、女流各1人の計6人が入段します。
 ここ数年は「才能ある子を早くから育成する」「国際化を促進させる」ため、特別採用でのプロ入りも増えています。前者は「英才枠」第1号の仲邑初段がそれに当たります。後者は4年前にフィンランド、今年はインドネシアとマレーシア出身の棋士が誕生し、東アジアが中心の囲碁界に新風を吹き込んでいます。
(囲碁棋士)


関連ページ: 宮城 社会 一力遼

2020年11月11日水曜日


先頭に戻る