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クラスターの宮城県議は匿名 本人承諾せず 仙台市議会などは公表方針

濃厚接触者を含め14人が本会議に出席できない異常事態の中、11月定例会の25日開会を決めた宮城県議会の議会運営委員会=24日

 新型コロナウイルスに感染した政治家の氏名公表を巡り、地方議会で対応が割れている。非公表の宮城県議会は結論を先送りしたまま、クラスター(感染者集団)が発生。公務を担う責任や国会の判断を踏まえ、全国では早々と公表を決めた議会も少なくない。
 宮城県議会の最大会派「自民党・県民会議」では21〜23日、計10人の感染が相次いで判明し、県は24日にクラスターの発生と断定。濃厚接触者を含む14人は17日、仙台市内で酒類を提供する飲食店を利用した。
 県議会は9月の会派の代表が集まった懇話会で、新型コロナ対策を踏まえた議会運営の在り方を議論。氏名公表は公人の立場、家族らへの配慮で意見が割れ、たなざらしの状態が続いていた。
 県議会事務局は今回、氏名公表の可否判断を感染した議員に委ねたが、承諾は得られなかった。会派名や年代、居住地は公表されたものの、匿名だった。
 一方、仙台市議会は7都府県に政府の緊急事態宣言が出された4月、氏名を公表する方針を決定。病状経過や行動歴を含め、発表対象は11項目に上る。
 10月下旬、最大会派「沖縄・自民党」の12人が感染した沖縄県議会では8月に策定した指針に基づき、氏名が発表された。県議会事務局は「議員は多くの人と会う機会があり、感染拡大防止のためにも必要だ」と説明する。
 奈良県議会は8月3日、他議会の対応を参考にしたマニュアル案を全8会派に配布。2日後に議員の感染が分かり、本人の了承を得た上で氏名を公表した。同月11日には氏名公表の方針を明記したマニュアルをまとめた。
 大阪府議会は4月の議会運営委員会理事会で、氏名公表の方針を決めた。議会事務局の担当者は「家族に影響があると思う議員もいただろうが、『公職なので当たり前でしょう』という考えだ」と話す。
 宮城県内では、感染や濃厚接触者と判明した7市町長が氏名を公表した。村井嘉浩知事は24日の定例記者会見で「家族や個人のプライバシーを考え、あえて公表する必要はない。県が積極的に公表することはない」と述べるにとどめた。


2020年11月25日水曜日


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