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宮城3病院統合 村井知事と郡仙台市長の議論は平行線

村井知事(右)に市内2病院の現地存続を求める郡市長

 村井嘉浩宮城県知事と郡和子仙台市長は26日、県立がんセンター(名取市)と東北労災病院(青葉区)、仙台赤十字病院(太白区)の連携・統合協議を巡り県庁内で会談した。「市内2病院の現地存続を望む声がある」と伝えた郡市長に対し、村井知事は「協議している段階。方針が出るまで何も示せない」と回答し、議論は平行線をたどった。

 会談は約40分間に及び、冒頭のみが公開された。郡市長は「多くの皆さんが心配している。県の課題認識や考えを改めて伺いたい」と要請。村井知事は「意見交換できることは大変有意義だが、まだ話は固まっていない」と理解を求めた。
 郡市長によると、現地存続を願う市民の声を伝え、救急医療や周産期医療への影響を指摘し、3病院と県、東北大による協議への参加を求めたが、知事は「難しい」と答えたという。市長は統合移転に向かう場合は、現在の協議内容を公開するよう要望した。
 会談後、郡市長は報道陣に「私どもの思いをしっかり受け止めてもらった。議論の出発点は県立がんセンターの今後の在り方で、それが市内の2病院を含めた協議になっている。市民の安心安全につながる対応をお願いしたい」と語った。
 一方、村井知事によると、会談では周産期の医療に関し、専門の仙台赤十字病院、東北大病院、県立こども病院がいずれも仙台市内にある点を「知事としては一つの課題と受け止めている」と指摘したという。2病院の現地存続のため、郡市長から条件提示や条件検討の要請はなかった。
 村井知事は会談後「私が市長の立場ならそのように言うだろうが、逆に市長が私の立場なら気持ちは分かってもらえると思う」と語ったことを明らかにした。
 連携・統合協議について「独立した3病院が協議を進めている最中。組み合わせも立地場所もいろいろな選択肢がある。今の段階で明確な話ができない難しさは、理解いただけたと思う」と話した。
 協議を巡り、郡市長はこれまで静観する姿勢だったが、市議会の正副議長や2病院の地元住民が意見表明を求めたため、会談を申し入れた。村井知事は年内に一定の方向性を出す考えを示している。


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2020年11月27日金曜日


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