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旧角田女子高屋上の天体望遠鏡、市が保存へ 活用法など検討

解体される前の天体望遠鏡を眺める伊藤さん
旧角田女子高校舎にあるドーム型の天体観測室

 解体作業が進む角田市の旧角田女子高校舎に設置されていた天体望遠鏡を市が保存することになった。天文愛好家が「宇宙のまち」を掲げる市に要望し、廃棄処分を免れた。活用法は未定だが、愛好家は同校の卒業生が学生時代を懐かしみながら星空を眺められるようにと願っている。

 天体望遠鏡は口径15センチ、焦点距離2.25メートル。3階建て校舎屋上の天体観測室内にある。校舎が建てられた1970年に設置された。
 主に角田市、丸森町内で活動する「阿武隈天文同好会」の会長で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)角田宇宙センターの元研究員豊川光雄さん(72)=柴田町=が9月下旬、校舎の解体が始まったのを知り、市に天体望遠鏡の活用を提案した。
 市は校舎を管理する県から天体望遠鏡を譲り受け、移送する方針を決めた。閉校から15年が過ぎ、ほこりをかぶっていたが、機能を点検した豊川さんによると「光学系は良好」という。
 天体望遠鏡の取り外しは11月19日に実施。同好会会員で、同校に90年まで14年間勤務した元地学教諭伊藤芳春さん(66)=仙台市青葉区=が立ち会った。授業やクラブ活動などで使い、秋の夕方には実習で生徒たちと天体を観測したという。「当時としては高性能で、惑星がよく見えた」と振り返る。
 天体望遠鏡は運搬しやすいようにいったん解体された。高さ2メートルほどある支柱と共に市役所内に保管される。市は観測に使うかどうかも含め、展示方法などを検討する。
 市台山公園には、H2ロケットの実物大模型と展望施設「スペースタワー・コスモハウス」がある。伊藤さんは「人が集まるコスモハウスに設置されるのが理想。観測できるようにし、教え子が子どもや孫を連れて来るようになればうれしい」と期待する。
 角田女子高は2005年度に角田高と統合され、校舎は使用されなくなった。


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2020年11月27日金曜日


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